ルシャトリエの原理って何?簡単に解説!【化学】【高校】
皆さんこんにちは!
本日は高校化学で習うルシャトリエの原理について解説していこうと思います。「ルシャトリエの原理学校でやったけどよくわからない.....」も「昔習ったけどなんだったっけ!」って人も是非数分で読み終わると思うので一度目を通してみてください!
ルシャトリエの原理とは
ルシャトリエの原理は1884年にフランスの化学者であるルシャトリエによって発表された次の原理です。
「可逆反応が平衡状態であるとき、濃度・圧力・温度などの条件を変化させると、その変化による影響を打ち消す方向に平衡が移動し、新しい平衡状態になる。」
教科書にはこのように書いてあると思いますが、正直これを読んでもいまいちよくわからん!って感じですよね。
簡単に言い換えると、
「濃度・圧力・温度などを変えると左右どちらかの方向に反応が進行する」
ということです。
それではより理解を深めるために濃度、圧力、温度、それぞれの条件を変えたときの具体例を見ていくことにしましょう。
平衡移動の例
濃度を変化させたとき
上のような可逆反応が平衡状態にあるとします。
例えばこの状態の時にを加えて濃度を高くしてみます。
すると、丁度釣り合っていたのにが増えたので、減らさない?となるわけです。つまり、が減る方向である右向きに反応が進行します。
逆に今度はを減らしてみたとしましょう。すると、が増えてほしいので先ほどとは逆の左向きに反応が進行することになります。
なんとなくわかってきましたか?次は圧力を変化させた場合を考えてみます。
圧力を変化させたとき
ではこの反応を使って見ていきましょう。
ちなみに赤褐色である二酸化窒素と無色の四酸化二窒素による反応なので目視でそれぞれの濃度がざっくりとわかり、よく用いられるのでこの反応は覚えておきましょう!
まず、例えば圧力を加えたとしましょう。
圧力が加えるということは体積が小さくなるということですよね。
体積が小さくなるとどうでしょう。分子の気持ちになって考えてみましょう。
満員電車に乗っているときに「みんな早く降りてくれないかなぁ」と思うのと同じで分子も数を減らしたいと考えるのですね!
つまり、分子の数が減る方向に反応が進行します。
今回の場合、分子の減る方向とはどちら向きでしょう。もう一度反応式を見てみると2分子のから1分子のができているので、右向きの反応が進行するとわかります。
最後に温度を変化させた場合について考えていきましょう。
温度を変化させたとき
先ほどと同じ反応式で見ていくことにしましょう。
今回は変化に伴って発生する熱についても記述しておきました。右向きの反応が発熱反応、左向きが吸熱反応とわかります。
では例えば温度を低くしてみるとします。
そうすると先ほどまでと同じように考えると、当然温度を上げる方向に反応が進行するはずですよね。その通りです。今回は温度を上げるために発熱反応である右向きに反応が進行します。
逆に温度を上げたら温度が下がる吸熱反応温度がである左向きの反応が進行と簡単に考えられると思います。
まとめ
今回はルシャトリエの原理について簡単に解説してみました。分子の気持ちになって考えるとそんなに難しくないかなと思います。少しでも科学に興味を持っていただけたら嬉しいです。また次回の解説で!
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