数列の極限って?簡単に解説【数学】【高校】
皆さんこんにちは!
本日は数IIIで習う極限の中でも一番初めにやるであろう数列の極限について簡単に解説していこうと思います!
ちなみに数列の極限はこういうやつです。
これを読んで極限の意味をマスターしましょう!
数列の復習
まず高校二年生で習った数列とは何だったか復習から入っていきます。
数列なんて余裕だよって人は読み飛ばして大丈夫です!
数列は大きく2種類に分かれていましたよね!
そう、等差数列と等比数列です。
ではそれぞれについて軽く復習していきましょう。
等差数列
以下、初項を、公差をdとします。
まずは、知っている人は少ない定義ですが、次のようになります。
つまり、決まった数(公差)を足していくことで出来上がる1列に並んだ数字たちのことを等比数列と呼びます。
また、n番目の項は一般的に次のように表せます。
一応等比数列の例も出しておきます。
例えば次のような数列です。
8, 13, 18, 23, 28, 33, .....
初項は8、隣あう数字の差、公差は5ですね。
よって一般項は、
等比数列
以下、公比をrとする。
こちらも定義から確認します。
決まった数(公比)をかけ続けることによってできる数列のことを等比数列と呼びます。
一般項は次のようになります。
では例を見ていきます。
2, -8, 32, -128
初項2、公比は-4ですね。
よって一般項は、
数列の復習はここで終わりにして極限の内容に入っていきます。
数列の極限とは
まず数列の極限とは何かというところから入っていきます。
そもそも極限とは変数をある値に近づけていっき、一つの値に収束した時のその値のことを言います。
その中でも数列の極限とは、
ある数列が限りなく続いていくけど最終的にどんな数になるの?ということを求めていくことになります。
ここでまず新しく出てくる言葉の意味を見ていくこととします。
収束?発散?それとも振動?
数列の極限の答えは大きく3つに分かれます。
見出しにもあるように収束、発散、振動です。
それでは一つずつ例とともに確認していきます。
収束
今、という数列があったとしてこれの極限を求めると、
このように一つの数に近づいたとします。
この時をこの数列の極限値といい、に収束したと表現されます。
新型コロナウイルスの流行に伴い、「収束」という言葉がよく使われていましたが、ここで見た通り収束は必ずしも0を表すわけではないということに注意してください。正しくは「終息」ですね。
では例を見てみましょう。
数列{a}
この数列はどんな値に近づいていくでしょうか。少し考えてみましょう。
わかりましたか?0に近づきますよね!
式にすると
数列は0に収束するといえます。
ちょっと数字だけ見てもよくわからん!という人のためにグラフでも考えてみましょう。
縦軸、横軸をnとすると次のようなグラフになります。
どうでしょう、このようにnが大きくなっていくとの値が0に近づいていくということが目で見てわかりますよね!
発散
では発散するとはどういうことでしょう。
端的に言えば収束の逆です。
nを限りなく大きくすると、特定の値に近づくことがなく、無限大に大きく(または小さく)なるとき、発散するといいます。
例を見ていきましょう。
数列
nの値を大きくするとどうなるでしょう。
すごく大きい値になりそうですよね。
こういう時、数列は正の無限大に発散するといいます。
式では次のように書きます。
∞が出てくるとなんかわくわくしますよね!
共感してくれると嬉しいです(笑)
参考のためにグラフも書いておきます。
次の例を見ていきましょう。
数列
これはどうでしょう。
めちゃくちゃ小さい値に近づいていくということがわかりましたか?
このとき負の無限大に発散するといい、式では次のように書きます。
これも参考のためにグラフを書いておきます。
振動
振動は上の二つとは少し異なります。
何が違うかというと極限が存在しません。
例えば、
数列
いきなりですがグラフはつぎのようになります。
どうでしょう?どこにも収束しませんよね。
さらには正の無限大にも負の無限大にも発散しません。
この時、振動するといいます。
グラフの形も波型でまさに振動しているって感じですよね!
発散する場合は式で書かず、「振動する」と言葉で答えます。
まとめ
少し長くなってきてしまったので一度ここで終わります。
収束、発散、振動という言葉の意味が説明できるようになっていたらここまでの内容は完璧です。
一旦ここまでの内容を頭の中で整理して、続きの記事も読んでみてください!
次回は実際に問題を解いていこうと思います。
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